初心者でもすぐ真似できる!ワインの香り表現の基本
ワインの楽しみの半分以上が香りにあると言われます。
香りを存分に堪能し、違いを嗅ぎ分けられるようになると会話が豊かになったり注文の仕方が洗練されたりと良いことづくしです。
でも、初心者の人にとっての「香りを言葉で表現すること」ってハードルが高いんですよね。
なにか粋な言葉を並べないといけないのかな、とか変にプレッシャーを感じてしまったりして。
でも、ある程度ルールやコツを押さえておけば、そんなに苦手意識を持つこともなくなるはず♪
今日は、香りを表現する時の簡単なポイントをご紹介していきます!
Contents
香りを表現する時の2つの大原則!
「匂い」ではなく、必ず「香り」と言おう
ワインの香りを表現する時に「〇〇の匂い」とは言いません。
必ず「〇〇の香り」と言う。
この点を最初にしっかり押さえておきましょう。
良いところを見つけポジティブに表現する
これはワインティスティングの鉄則ですが、常にワインの「良いところ」を探しポジティブに表現することが大切です。
だから、間違っても「変わった匂いがしますね」なんて言わないこと…!
造った人、ワインを選んでくれた人、またこのワインを美味しいと思っている人が悲しい想いをしてしまうかもしれません。
そんな時には「個性的な香りがしますね!」と言い換えてみるとどうでしょうか?
同じニュアンスのことを言っているにも関わらず、聞こえ方が全く違ってきますよね!
ワインの良い面を探し、そして褒め言葉を使う。
なんだか、これって円滑な人間関係を育む上での共通点でもありますね^^
正しい香りの取り方
ワインをテイスティングする時には次の手順で行っていきます。
1.外観(注がれたワインの液体の色や濃淡を見る)
2.香り
3.味わい
そして香りは二段階で取っていきます。
1.グラスを回さない状態で
2.グラスを2~3回転させた状態で
グラスを回す所作のことは「スワリング」と言い、特に栓を開けたてでまだ香りが十分に立ち上がっていない段階で行うと、閉じていた香りを開かせる効果があります。
ただし、とりあえずクルクル回しておけばOK!と思っていると、時に不適切な場合もありますので、正しいやり方や注意点については↓こちらの記事も参考にどうぞ。
テイスティングのおすすめ本。
フルカラーで写真も多くてビジュアルで理解しやすいです^^
みんなが知っている言葉に置き換えるのが基本
ワインの香りを気の利いた言葉で表現しないといけないのかな、と思いがちですが、コメントで使われるのは果物や花など身近なものがほとんど。
格好良い言葉を無理してひねり出す必要などないので、ご安心を^^
なぜなら、普段ワインを飲んだ時に言葉で表現する目的は、「感じたことを共有するため」だから。
表現力を競うためのものでは全くないのですよね。
だから、いかにみんな分かる身近なものに置き換えるかが大事なのです。
「果物」の香りに例えよう
フルーツの香りってある程度みんな同じ認識を持っていると思います。
「レモンの香り」と聞けば爽やかなイメージを思い浮かべますし、「いちごの香り」と聞けば甘くフルーティーなイメージでしょうか。
ショップやネットで売られているワインのPOPや説明書きを見てみると、果物の香りについて書かれていることが意外と多いことに気がつくはずです。
そこでワインの香りを取って表現する時には、頭の中に様々なフルーツを思い浮かべてどの果物に近いかな~?と探しにいくと見つけやすくなるので、この方法はおすすめです。
そしてその時のコツを1つ。
【ワインの液体と似た色のフルーツに例える】と覚えておいてください。
●白ワインの場合 … 液体の色が黄色、黄緑、白いイメージだから、白や黄色のフルーツに例える
1.レモン、ライム、グレープフルーツ、青りんごなどの柑橘系フルーツ
→酸味が豊かでフレッシュなワインから感じやすい2.りんご、洋梨、白桃、黄桃など
→1と3の中間タイプ3.パイナップル、マンゴー、パッションフルーツなどのトロピカルフルーツ
→酸味がまろやかでコクのあるワインから感じやすい
●赤ワインの場合 … 液体の色が明るい赤~深みのある赤だから、赤や黒系のフルーツに例える
1.いちご、ラズベリー、さくらんぼ、アセロラなど赤系果実
→色が淡く、酸味が豊かで渋みは控えめな赤ワインから感じやすい2.カシス、ブラックベリー、ブラックチェリーなど黒系果実
→色が濃く、渋みが豊かで濃厚な赤ワインから感じやすい
このような感じです。
・ワインの液体の色と同じ色をしたフルーツから探し出す。
・ワインの色が濃いほど甘くて濃いフルーツの香りになる
このことを頭に入れて実践し、徐々に慣れてくれば十分に脱初心者です!
あまりに的外れな言葉を言ってしまってその場がシーンとしてしまったら…、という心配もなくなるはずです^^
その他の香りの表現
果物の他にはこれらの表現がよく使われます。
・花(アカシア(白ワイン)やスミレ(赤ワイン)など)
・緑色の植物(ミントやタイムなどのハーブや草など)
・野菜(アスパラ、ネギ、ピーマン、ドライトマトなど)
・木樽由来(アーモンドやバニラ、カラメルなど)
その他にもワインの香りに関する表現は数多く存在していますが、若いワインやカジュアルなワインほど香りの要素はシンプル。
一方でワインの価格が上がるほどに香りの要素が増えていく傾向で、それが“複雑味”ということになります。
まずは知っている香りで表現すればOK!
繊細で複雑な香りを嗅ぎ分けていくにはある程度数をこなしていく必要があります。
スラスラと香りを言葉で表現できる人は、もともと才能に優れているというよりは、正しい知識のもとに訓練をしてきた可能性が大いにあります。
まだ慣れないうちはワインの説明書きと見比べつつ、「あ、たしかにこれは桃の香り!」とか、自分の知っているフルーツの香りで表現していかれれば大きな進歩です!
カッコつける必要はありませんし、それで墓穴を掘ってしまうくらいなら、
「ワインの表現はうまくできないけど、すごく良い香りだね」
などと等身大なコメントをする方がよっぽどスマートですよ^^
楽しみながら少しずつ知識と経験を増やしていきましょう♪
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この記事を書いた人
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個人でワイン講師やオンラインショップ、ワイン通信講座など、ワイン事業を行っています。
「正しく」より「楽しく」ワインを飲める人を増やしたい。そんな想いで日々活動しています。
Instagram:@hiromi_wine
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