ワインテイスティング力を上げて得られる5つのメリット
ワインの「テイスティング力」が向上すると、ワインを飲む時間を数倍スマートに楽しめるようになります。
なぜなら、感じたことを適切に表現する言葉のボキャブラリーが身につくことで、コミュニケーションが深まったり自分好みのワインをお店の人にうまく伝えられるようになるからです。
お店の人や一緒に飲んでいる人と感想を言い合えますし、より具体的に飲みたいワインをオーダーすることもできるようにもなり、一層豊かな時間が過ごせるはずです。
今回の記事ではワインテイスティングの目的や、テイスティング力を磨くことで得られる5つのメリットをお伝えしますね。
ワインを飲む楽しさを深めるきっかけにしていきましょう!
それでは早速みていきましょう。
Contents
ワインテイスティング2つの目的
ワインの「テイスティング」と一口に言っても、2つの違った目的があります。
それぞれ踏む手順も変わってきますので、まずはここを理解しておきましょう。
レストランでのホストテイスティング
ボトルのワインを頼んだ時にお店の人から求められるテイスティングのことを「ホストテイスティング」と言います。
ホスト(もてなす側)がゲストに対して「このワインが健全かどうか」を毒味するのが、ホストテイスティングの目的です。
この場合はワインの感想を述べる必要はなく、手順を守って流れるように行うのがスマート。
適切な手順やポイントについてはこちらの記事を参考にしてください。
ワインの特徴を捉えるためのテイスティング
ホストテイスティングが「毒味」だったのに対し、提供されたワインを「鑑賞」し、個性を捉えたり美味しい飲み方を導くために行われるのが通常のテイスティングです。
経験を積み重ねていくことで表現力が格段にアップし、ワインの大きな魅力である「多様性」を感じ取ったり、美味しい飲み方を自分で考えられるようにもなってきます。
「テイスティング力」を身につけることは食事の時間を豊かにすることに直結するので、正しいやり方を覚えておくと良いでしょう^^
ワインテイスティングの3ステップ
ワインテイスティングは以下の3ステップで行っていきます。
1.外観を見る
2.香りをとる
3.味わいを感じる
【目で見て→香りを取って→舌で味わう】という流れは食事をいただく時と同じですよね。
この一連の流れを意識的に行っていくと、誰でも徐々にワインの違いを捉える能力が身についていきます。
「テイスティングは脳でする」という本が出ているくらいで、ワインを嗅ぎ分ける能力というのは才能ではなく、知識を持って行っていくことが重要なのです。
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テイスティング力を高める5つのメリット
さて、テイスティング力を伸ばすことで得られるメリットを挙げていきましょう。
個性の違いが感じ取れるようになる
ワインの香りの種類や表現法、口の中での味覚の感じ方を知っていると、ワインの違いがはっきり見分けられるようになってきます。
テイスティングの時に使う特有の香り表現である「カシスの香り」「木樽からくるバニラの香り」など、より実感しやすくなります。
また、ワインの味わいバランスは「甘み」「酸味」「渋み」「アルコール度数」で決まります。
それぞれの要素を口の中のどこで感じるかも押さえておきましょう。
甘み:舌先
酸味:舌の両脇(酸味が強いとキュンとすぼまる)
渋み:上アゴや歯茎などの粘膜(渋みが強いとザラザラ感じる)
アルコール度数:喉の奥(度数が高いと熱く感じる)
「ワインはどれを飲んでも同じに感じる…」という人こそ、上記ポイントを意識しながらワインを飲んでみてください。
漫然と飲んでいたワインの個性の違いが、顕著に感じられるようになるかもしれませんよ♪
事実、この見分け方を実践して驚く顔をされた生徒さんが本当に多くいらっしゃいます。
言葉の表現が豊かになり会話が深まる
違いが分かることで「美味しい」以外の言葉で感想を言うことができるようになります。
ワインについて何かコメントをする時、「気の利いたことを言いたいけど、表現力が乏しくてなんとなく肩身が狭い…」という想いをしたことが誰しも一度はあるのではないでしょうか?
ワインを飲んだ時に素直に口をつく「美味しい!」は何よりの褒め言葉です。
この言葉を聞いて気分を害する人はいませんから、美味しいと思ったらそれを全面に出しても全く問題ありません。
ですが、そこにプラスして
「凝縮感たっぷりで美味しいね」
「樽の香りが上品でリッチな味わいだね」
こんな風により具体的な言葉を付け加えられたら、より一層会話に深みが増してきそうですよね♪
ワイン選びで外すことが減る
自分の好みのワインを知る。
これってすごく大事なことです!
ワイン選びで当たり外れが多いという方は、その原因は「自分の好みを知らない」ところが大きいのではないでしょうか。
食事にしても洋服にしても、映画や音楽にしても同じ。
【自分が何を好むか】を分かっていなければ、どこのお店に入ったら良いか、どの選択肢の中から選んだら良いかが分からないですよね。
ワインの違いが鮮明に感じられるようになると、自分好みのタイプも浮き彫りになってくるはず。
「好き」だけでなく「苦手」も段々はっきりしてくると、ワイン選びの洗練度も上がります。
飲みたいワインを的確に伝えられる
自分の好みを言葉で表現できれば、飲みたいワインをお店の人に的確に伝えることができます。
ワインのオーダーでお店の人が困ってしまうのは、例えばこんな投げかけです。
「美味しいのをお願いします!」
「おすすめを教えてください!」
といった、ざっくりしたもの…。
“美味しい”という感覚は人によって全く違いますから、ソムリエAさんにとってのおすすめが必ずしもあなたにハマるとは限らないのです。
ある程度の要望や好みをリクエストした方が、すすめる側も的を絞れますし、自分好みのワインに出会える可能性が高まるのは一目瞭然ですね。
「酸味がキリッとした白ワインが良いのですが」とか、
「渋みのまろやかな赤ワインはどれですか?」
みたいに、プラスαのキーワードを伝えられると、コミュニケーションの質も高まり、双方にとって良いことしかありません。
ワインに適した飲み方や料理が選べる
ワインの特徴が掴めると、相性の良い料理や最適な飲用温度も考えられるようになります。
「すっきり柑橘感が強いから、生魚と合わせてさっぱりと楽しみたいな」
「ちょっと渋みが強く感じるから、今の温度だと冷たいな~」
…なんて、自分で考えられるようになったら食事の時間がもっと楽しくなりそうですよね!
知識も合わせて持っておくとより効果的ですが、同じ1本のワインでもまるで別物のかのように美味しく味わえるようになります。
ワインって、「美味しいものを飲む」よりどうやって「美味しく飲むか」が大事なんですね。
まとめ
以上がテイスティング力を磨くことで得られる5つのメリットです。
- 個性の違いが感じ取れるようになる
- 言葉の表現が豊かになり会話が深まる
- ワイン選びで外すことが減る
- 飲みたいワインを的確に伝えられる
- ワインに適した飲み方や料理が選べる
せっかく美味しい料理に合わせてワインを飲むのなら、個性を感じながら自分好みのワインを選び、一緒に過ごす人との会話を深められたらより一層楽しい時間が過ごせそうですよね!
単純に幸せを感じられる時間が増幅するということなんです♪
香りや味わいを見分けるのは才能云々ではありません。
正しい方法を知った上で繰り返し行えば、違いもわかるようになり、飲みたいワインを自在に選べるようになりますよ!
ワインの魅力をもっと感じて楽しい時間を増やしていきましょう。
ワインテイスティングを体系的に学びたい方にはこちらがおすすめ
この記事を書いた人
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個人でワイン講師やオンラインショップ、ワイン通信講座など、ワイン事業を行っています。
「正しく」より「楽しく」ワインを飲める人を増やしたい。そんな想いで日々活動しています。
Instagram:@hiromi_wine
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