やりすぎ注意!ワイングラスを回す目的と正しい回し方
ワイン好きな人がよくやっているグラスを回す所作。
回す姿がスマートで様になっていると、真似したくなりますよね。
ところで、このグラス回し。
何のために行うか知っていますか?
ちゃんと理由や回し方のマナー等もありますので、我流でクルクル回していると逆効果になる場合もあるので注意が必要です。
今日はスマートな大人のためのグラスの回し方や注意点についてご紹介していきます。
Contents
グラス回しの所作には「呼び方」があります
クルクルッとグラスを回す所作のことを「スワリング」と言います。
英語でSwirlingと綴りますが、動詞のSwirl(スワール)が「渦を巻く」とか「回転させる」という意味があるようですね。(私も勉強になります笑)
スワリングの目的を理解しよう
さて、そもそもなぜワインを飲む時にグラスを回したりするのでしょうか?
それは眠っていたワインを目覚めさせるため。
栓を開ける前のワインは瓶の中に隙間がほんの少しだけの、低酸素の状態で眠らされています。
開けたてのワインは言わば酸欠状態にあるのです。
ワインの楽しみの半分以上は香りにあると言われますが、特に開けたて・注ぎたては香りがまだ閉じた状態にありますので、これをスワリング=回転させることで強制的に空気に触れさせ開かせてあげるのがスワリングの目的です。
(ちなみにボトルワインをカラフェのような容器に移す「デキャンタージュ」も、固い状態にあるワインを開かせる目的が1つだったりもします)
実際にグラスを回してみることで、新たな香りがふわっと浮き立ってきたりしますから、ぜひお持ちのワインで試してみてくださいね。
見よう見真似でただ回してみるのではなく、ワインの魅力を最大限引き出してあげるために行うことというのをまず最初に理解しておくことは重要です。
そして後で書きますが、いくら回して香りが立つからと言ってやり過ぎ禁物なので、頭の片隅に置いておいてくださいね!
正しい回し方やマナーについて
「この人ちゃんと分かっているな」と思ってもらえるように、回し方についてもしっかり押さえておきましょう。
グラスの持ち方と回す向き
まず、回す時にはグラスの脚(ステム)の下の方を持って行います。
そして回す”向き”ですが、利き手と逆向きに回す。と覚えておいてください。
・右利きの人→反時計回り
・左利きの人→時計回り
これはマナー本にも書かれている内容で、外側から内側にグラスを回すことで、もし回し損ねた時にも隣の人に掛からないようにしましょうという配慮からです。
そして、慣れないうちは必ずグラスを置いた状態で回すこと。
宙に浮かせて回すのは安定感がなく、手元が狂ってしまった時にグラスの中のワインをこぼしてしまう恐れがあります。
私は今でもグラスは置いた状態で回していますよ^^
回す時の手順
よくやりがちなのですが、香りを取る時にいきなりグラスを回さないようにしてください。
香りは2段階で取っていくのがワインテイスティングの基本です。
1.まずは回していない状態で、グラスの中のワインの香りの強弱や大まかな印象を感じ取り
2.スワリングをして引き出された香りを感じる
この順番で行いましょう。
より繊細に2段階の香りが楽しめるはずです♪
何回くらい回すべきか
どの程度グラスを回したら良いかの加減ですが、2~3回転で十分です。
あまり勢いを付けすぎず優雅に、洗濯機の水が渦を巻くような感じで利き手と逆方向に回してみてくださいね。
とにかく回せばOK!というのは誤解
そしてこれは特にしっかりお伝えしたいことですが、スワリングとその効果に目覚めたからと言って、決してむやみやたらに回さないようにしてください。。。
スワリングで香りが「こんなにも変わるんだ!」という体験をすると、つい何度も回したくなる気持ちは分からなくもないのですが、
グルグル回せば回すほどワインが進化するのかというと、そういうことではありません。
(そうなるなら私も喜んでジャンジャン回しますが…笑)
回し過ぎにはさして意味がなく、やたらとグラスを回しているのは見た目にもエレガントではないんですよね。
また、長期熟成を経たオールドワインに関しては、回すことによってせっかくの香りが飛んでしまう可能性もあり、そういう場合はあまり揺らさず静かに扱うのがベターです。
それとスパークリングワインは泡(炭酸ガス)が飛んでしまいますので、基本的にスワリングは行わないです。
スワリングはどことなく通っぽい所作でもありながら、行き過ぎてしまうと逆にワインのことを分かっていないと思われてしまうかもしれません。
そうなっては本末転倒ですね。
香りを取りたい時にそっと(利き手と反対回しで)2~3回。
このように覚えておいてもらえたら大きな間違いはないでしょう。
グラスを回す目的や回し方、お役に立てば幸いです。
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楽しみ方を知るとワインを飲む時間がいっそう豊かになるはずです^^
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この記事を書いた人
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個人でワイン講師やオンラインショップ、ワイン通信講座など、ワイン事業を行っています。
「正しく」より「楽しく」ワインを飲める人を増やしたい。そんな想いで日々活動しています。
Instagram:@hiromi_wine
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