ルーデュモン 天地人 ジブリコラボワインを飲んだ感想



フランスのブルゴーニュ地方で活躍する日本人醸造家・仲田晃司氏。


2018年にはNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられたり、漫画「神の雫 9巻」にも登場するなど、メディアを通してさらに注目度が高まる仲田氏のワインですが…。

仲田晃司さんが南フランスで手がける、スタジオジブリとのコラボワインがあると聞きました。
どんなワインなのか知りたいです!



…という方の疑問を解消する記事です。


『ジブリとワインがコラボ…?!』ということで、ご興味を持たれた方も多いのではないでしょうか?


実はこの度、仲田晃司さんのワイナリー「ルーデュモン」とスタジオジブリがコラボしたスペシャルワインの数種類を、試す機会に恵まれました。


仲田氏の拠点はブルゴーニュ地方ですが、こちらは南仏ラングドック産のブドウを使った、より手頃な価格帯のセレクションです。


味わいもとても親しみやすく、仲田さんファンや一度試してみたいと思っていた方におすすめ!


このシリーズの解説からワインの味わいについてご紹介していきます。

hiromi
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スパークリング、オレンジ、赤…と、複数のワインを試してみましたが、どれもとても美味しいですよ!
ルーデュモン×スタジオジブリのコラボワインの購入を考えている方にも、参考になれば幸いです。



それではさっそく見ていきましょう。


仲田晃司氏プロフィール

画像の引用元:NHKオンデマンド



1972年岡山県生まれ。

大学生時代にアルバイト先のフレンチレストランでワインに出会う。

「いつか自分の手でワインを造ってみたい」という夢を抱いた青年は、1995年 頼るつてもなく単身渡仏。

フランス語の勉強をしながら各地の醸造家の門を叩いて修行を重ね、2000年7月7日ブルゴーニュの地にネゴシアン*「ルー・デュモン Lou Dumont」を設立しました。

*ネゴシアンとは…ブルゴーニュ地方で、農家から購入したブドウや樽のワインを醸造・ブレンドし、自社のブランドで販売するワイン生産者のこと。


仲田氏のワイン造りを特徴づけるのは、まさしく“日本人職人的”と言うべき、周りがあきれるほど細部まで徹底的にこだわる仕事への執念です。

仕込むワインのテロワールや個性を研究し尽くした上で、樽の選定眼や熟成方法を駆使してワインを磨き上げます。

2003年5月ブルゴーニュの神様”の異名を持つ故アンリ・ジャイエからも絶賛され、その後 様々なメディアで取り上げられたことでも話題になり、ファンを拡大。

入荷のたびに大反響を生んでいます。

2008年8月にはブルゴーニュ地方のジュヴレ・シャンベルタン村に念願の自社カーヴを取得しました。

引用元:https://www.nouvellesselections.com/winery/detail.php?post_id=1000104

神の雫9巻に登場



第86話で日本人の造り手として仲田晃司氏と、彼が手掛けるワインが紹介されました。


ラベルに書かれた「天・地・人」の文字。


これは在りし日のアンリ・ジャイエより「自分自身のアイデンティティをワインに表現せよ」との薫陶を受け、「日本人であるということ」「自然と人間に対する真摯な尊敬の念」の象徴として、生まれたそうです。


ジブリコラボシリーズとは

仲田晃司氏とジブリプロデューサー鈴木敏夫氏



それでは、南仏で造られるルー・デュモンのスタジオジブリコラボレーションについてご紹介していきましょう。


ルー・デュモン(「スタジオジブリ」コラボレーション) 
南フランスセレクション


スタジオジブリのプロデューサーであり、書家としても活躍中の鈴木敏夫氏が、ジブリ大ファンである仲田氏のために特別にルー・デュモンのワインラベルを手がけました

ラベルの文字は、鈴木氏愛用の熊野筆にて書き下ろし

そしてラベル右下の落款は、アニメーション映画監督・宮崎駿氏によるデザインです。

気軽に楽しめる南フランス産ワインのタンクセレクションです。

引用元:https://www.nouvellesselections.com/winery/detail.php?post_id=1000104


ラインナップ

ジブリとのスペシャルコラボワインのラインナップは以下の通りです。

スパークリングワインから白・赤・オレンジまで全部で5種類が発売されています。

① cuvée kurosuke 天地人キュヴェ・クロスケ NV(泡) 

② Chardonnay 天地人シャルドネ(白) 

③  Pinot Noir 天地人ピノ・ノワール(赤)

④ 紅の豚(赤) 

⑤ Friends フレンズ(オレンジ) 


hiromi
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各ワインの解説や飲んでみた感想については、次にご紹介していきますね!



ジブリシリーズの味わい


紹介文は輸入元サイトから引用しました。

① cuvée kurosuke 天地人キュヴェ・クロスケ NV(泡)

シャルマ方式(タンク内二次発酵)によるスパークリングワイン。

ラングドック産の黒ブドウを使った「*ブラン・ド・ノワール」で、ピノ・ノワール90%、メルロー、カベルネ・フラン、シラー、グルナッシュ、サンソー10%。

(*ブラン・ド・ノワール(Blanc de Noir)とは…黒ブドウだけを使った白ワインに用いられる)

ブドウの平均樹齢は30年。

ステンレスタンクで醸造。
MCR(濃縮ブドウ果汁)によるドザージュは7g/l。


仲田晃司氏コメント
「黒ブドウだけを使用したヴァン・ムスーはありそうでほとんどなく、このブレンドは私の特注です。「(まっくろ)くろすけ」の名にふさわしい、濃密かつ可憐な味わいです」。IGP Pays d’Oc 


テイスティングメモ


ピュアな味わいでほのかな甘味があり、すいすい飲み進んでいく素直で爽やかなスパークリングワインです。

果実味や旨味もあり、決して軽すぎず上質。

綺麗な味わいでさくっと飲める点と、食事とも幅広く合わせられるフレンドリーさも魅力です。

素材の良さを引き立てた和食にばっちりで、根菜の煮物とよく合いました。


おすすめのグラス


シャンパーニュの素晴らしさを堪能するのに重要なのが「グラス」。

泡立ち美しく強度もある、とてもおすすめなスパークリングワイン用グラスです。


フォルムも素敵で「それどこの?」とよく聞かれますので、ご紹介しますね!

国際ソムリエ協会オフィシャルパートナー「シェフ&ソムリエ」。上部にアロマが凝縮され香りを長く楽しむことのできるシャンパングラス。シャンパンの泡が繊細で規則正しくたつように、“エフェヴァセンス・プリュス”が施されている。優れた透明性、高強度、食器洗浄機対応可能なハイテクノロジーの素材によって、ワインが持つ本来の色の深み、色合い、微妙なニュアンスが引き出される。




「スパークリングワインを1日で飲みきれない…」という方は、ストッパーを1つ持っておくと重宝すること間違いなしですよ!


ボトルの口をカチッと止めることで、2日ほどかけてスパークリングワインを楽しむことができます。

「飲み残しができないから買いづらい…」「泡がすぐなくなってしまって最後まで美味しく飲めない…」。そんな悩みを解消するシャンパン・ストッパー。



②シャルドネ(白)

標高350~500mの粘土石灰質土壌の畑より。平均樹齢15年。

ステンレスタンクで発酵後、シュール・リーで約半年間熟成。


仲田晃司氏コメント
「シャルドネは、南仏らしい、フルーティーでコクのあるものをセレクトしました」IGP Pays d’Oc。


テイスティングメモ

Coming soon...


>>ワインアプリ「Vinica」での口コミを参考にする



南仏産のシャルドネ。南仏らしくフルーティーでコクがあり、程よく酸もある味わいです。



③ピノ・ノワール(赤)

標高500メートルの粘土石灰質土壌の畑より。平均樹齢25年。

ステンレスタンクでアルコール発酵後、50%をステンレスタンクで、50%を樽(うち新樽10%)でマロラクティック発酵&約半年間熟成。


仲田晃司氏コメント
「ピノ・ノワールは、洗練された果実味に加えてほのかな樽香が楽しめるものを選びました」IGP Pays d’Oc。



テイスティングメモ


香りのボリュームが豊か。

シロップ漬けにしたチェリーやラズベリー、ローズマリーや土、ミネラル香を感じさせます。

クリアな果実味が生かされた素直でフルーティな味わい

2日目には前日より奥行きや深みを感じ、樽のニュアンスやより濃縮した果実味が楽しめました。

ピンとした酸味と穏やかなタンニンで、南仏で誠実に造った上品なピノ・ノワールの印象です。


>>ワインアプリ「Vinica」での口コミを参考にする

南仏産のピノ・ノワール。洗練された果実味に加えてほのかな樽香が楽しめるミディアムボディ。



④紅の豚(赤)

2018年1月に鈴木氏のアトリエにて収録されたラジオ番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」に仲田氏が出演した折、映画「紅の豚」の大ファンである仲田さんのために、鈴木氏が特別に書き下ろした書をラベルにしたものです。

メルロー70%、シラー20%、カベルネ・ソーヴィニヨン6%、カベルネ・フラン4%のブレンド

標高500メートルの粘土石灰質土壌の畑より。平均樹齢20年。ステンレスタンクで発酵後、約半年間熟成。


仲田晃司氏コメント
「4つの貴品種をブレンドした「紅の豚」は、バランスが良く複雑な味わいが特徴です」IGP Pays d’Oc



テイスティングメモ


ブラックオリーブや鉄、野生味ある肉の香りが第一印象。

スパイシーで、タールやほのかな樽の香りもあり複雑性が感じられます。

(開けたては少々アルコールの香りも立ち上がってきました)

凝縮感ある濃い果実味に角の取れたタンニンが調和。

エキス分たっぷりで樽の要素もあり、温かみや奥行き・深みを感じました。

豊かなアロマと果実味と骨格のバランスが絶妙に取れた、満足度の高い赤ワインです。



スタジオジブリ 鈴木敏夫プロデューサーと仲田晃司のコラボレーション!4つの高貴品種をブレンドした「紅の豚」は、バランスが良く複雑な味わいが特徴。



⑤フレンズ(オレンジ)

ピレネー山脈麓、地中海に面したサルス・ル・シャトー村産のブドウを使用したオレンジワインです。

グルナッシュ・グリ60~70%、グルナッシュ・ブラン25~30%、残り5~10%は年によってミュスカ、マルヴォワジー、マカブーなど。

シスト、粘土石灰質土壌。平均樹齢40年。

ビオロジック栽培(「Bureau Veritas」認証)。

除梗せず、天然酵母のみで発酵。ステンレスタンクで2週間のマセラシオン。

4ヶ月間熟成後、清澄は行わず、軽くフィルターをかけてビン詰め。


仲田晃司氏コメント
「オレンジワインは幅広い料理に合わせられるフードフレンドリーなワインであり、また、友達と気軽に楽しめるスタイルのワインでもあるので、「フレンズ」と名付けました。余談ですが、私の大好きな久石譲さんの「Piano Stories II」というアルバムに「Friends」というピアノ曲があり、本当に素敵な曲ですので、ぜひこのワインを飲みながら聴いていただければと思います!」Vin de France


テイスティングメモ


フレンズという名前の通りとても親しみやすいオレンジワインで、初めて飲む方にもおすすめの1本。

色合いは淡めでオレンジの皮のビターな香り、白コショウ、ジンジャー、ほんのりアーモンドの香りも。

ドライオレンジのフレーバーにジンジャーのようなピリッと感やきめ細かく溶け込んだ酸味、苦味が味わいを引き締め、余韻にまで続きます。

飲む時の温度は冷やしすぎない方が風味が断然膨らみ、良さが存分に生かされます



友達と気軽に楽しめ、幅広い料理に合わせられるフードフレンドリーなオレンジワイン



最後に

仲田晃司さんのワイナリー「ルーデュモン」とスタジオジブリがコラボしたスペシャルワインについてご紹介しました。


私自身も試してみて、それぞれに個性はありつつも一貫して上品な味わいを感じました。


どれも果実味がクリーンでするっと身体になじみながら、旨味や奥深さも感じさせ、私たち日本人の味覚や食事にも合わせやすい点がひとつの魅力です。


スタジオジブリとのコラボということで、ワインが造られた背景やラベルデザインにも注目するとワインの味わい深さも増しますね。


ワインの知識が深くなくとも、そして仲田晃司さんのワインを今まで知らなかった方も、『ジブリが好きだから』という理由で飲むのも十分素敵なきっかけだと思います!


気になったワインがあればぜひお試しくださいね。


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この記事を書いた人

佐藤 洋美
佐藤 洋美Delight-Full Wine代表
個人でワイン講師やオンラインショップ、ワイン通信講座など、ワイン事業を行っています。
「正しく」より「楽しく」ワインを飲める人を増やしたい。そんな想いで日々活動しています。
Instagram:@hiromi_wine

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