単一品種のワインとブレンドワインの違い、選ぶ時の基準について
この前飲んだワインのブドウ品種を見てみたら、品種名がいくつか書いてありました。
そういうワインは、複数品種を使うことで味わいのバランスを取っているということですか?
どういう基準でワインを選んだら良いか知りたいです!
こんな疑問を解消する記事です。
ワインへの理解を深めるにあたってたびたび登場してくる「ブドウ品種」。
私もレッスンでブドウ品種の重要性についてお伝えしていますし、あなたもブドウ品種を意識しながらワイン選びをしているかもしれませんね。
そんな中で、時に見かけるのが複数品種が使われたワインです。
・単一品種かブレンドかでワインにどんな違いが表れるのか
・どんな基準で選んでワインを楽しんだら良いか
今回の記事を最後まで読むとこのようなポイントが分かります。
品種の特徴が分かりやすい単一品種のワイン、味わいのバランスが取れたブレンドのワイン。
どちらも魅力があるので、違いをわかった上で選べるようになるのが一番ですよ^^
それではさっそくチェックしていきましょう。
Contents
単一品種とブレンドの違い
1種類の品種だけで造った「単一品種」のワインと、2種類以上のブドウ品種をブレンドしたワイン。
どんな違いが出るのでしょうか?
ここでは、それぞれの特徴や主なワイン産地について解説していきます。
単一品種の特徴
「自分好みのワインを見つけたい!」
「ワインの違いを感じ取れるようになりたい」
こういった時に、単一品種のワインは分かりやすい指標となってくれます。
実際にワインの入門書やワイン入門セミナーでも、まずは代表的なブドウ品種から入っていくことが多いんですよね。
イチゴやリンゴなどの果物も、品種が違えば甘みや酸味のバランスが変わってくるように、ブドウも品種ごとに甘みや酸味、渋みのバランスが異なります。
もちろん、同じ品種でも産地や造り手が変われば個性の違いは出てくるのですが、大まかな味わいの傾向をつかむのに、品種の違いを捉えていくことが非常に重要です。
そんな時に選びたいのが単一品種のワインです!
好みのワインを探る上で「品種」を切り口としたワイン選びは有効なんですよね♪
単一品種のワインが多い産地
単一品種のワインを探すなら、ヨーロッパ以外のワイン生産国をチェックするのがおすすめです。
なぜなら、ヨーロッパ以外の新興ワイン産地(ニューワールドと言います)は、単一品種から造られたワインが主流だから。
しかも、ラベルに使用したブドウ品種を明記するので、ワイン選びがしやすいのです。
ニューワールドのワイン生産国はアメリカ、チリ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、南アフリカなど。
(品種名を表示したワインをアメリカでは「ヴァラエタル・ワイン」と呼びます)
この中でも特にチリ産ワインは価格的にもリーズナブルなものが多く、品種個性がしっかり現れているものが多いので、初心者の方におすすめです。
スーパーやコンビニにもチリワインは多く置かれていますよ!
コスパワインとして人気のコノスルや、エラスリスなどは私もおすすめの生産者です。
ブレンドの特徴
複数の品種をブレンドすることで味わいのバランスを取ったり、複雑な味わいを生み出しているのが特徴です。
品種ごとに分けた状態でブドウを発酵させワインを造り、瓶詰め前に各ワインを混ぜ合わせるのが一般的。
生産者の意図するベストな味わいに仕上げていきますが、ここには熟練の技術や経験が求められます。
ブレンドする際の品種の数は、2種類のものもあれば3種、4種、、、中には10種類以上ブレンドして造られたものも!
例えばフランス・ボルドーのように、単一で使うと味が強くなりすぎてしまうカベルネ・ソーヴィニヨンにメルロをブレンドすることで柔らかさをプラスしたり。
また、【長期熟成に適した品種】+【早いうちから楽しめる品種】を混ぜ合わせることで、深みを持ちながらも早いうちから楽しめるワインに仕上げたり。
1種類の品種だけでは表現できない複雑な香りや豊かな味わいを引き出しています。
造り手のこだわりや個性がブレンドのワインから垣間見ることができます。
ワインの醸造って奥が深いですね!
ブレンドのワインが多い産地
複数品種を用いたワインは、ヨーロッパに多くみられます。
ワイン造りの歴史が古い伝統的な生産国(オールドワールド)であるフランスやイタリアが筆頭です。
単一品種を用いたワインももちろんありますが、例えばフランスだとボルドー地方やシャンパーニュ地方、南フランスのあたりでは複数品種のブレンドワインが主流になっています。
カベルネ・ソーヴィニヨンのワインが飲みたい時に、カベルネの原産地であるボルドー地方のワインを見てみても【カベルネ・ソーヴィニヨン100%のワイン】は、ほとんどと言っていいほど見つかりません。
なぜなら、ボルドーではカベルネにメルローなどのブドウ品種をブレンドするのがスタイルだからです。
そしてオールドワールドのワインは、品種名ではなく産地名をラベルに書くのが一般的。
ラベルを読んでワイン選びをするにはそれなりの知識をつける必要もあったりします。
(ある程度繰り返しながら学ぶ必要はありますが、ワインについて分かることが増えていくのはとても楽しいですよ!^^)
ニューワールドのワインを飲んである程度ブドウ品種の特徴がつかめてきたら、今度はオールドワールドのブレンドワインを楽しんでみる流れも良いですね♪
まとめ
今回のポイントは次の通りです。
【単一品種】
ブドウ品種の個性を捉えて自分好みのワインを見つけやすい。
まずはニューワールド(ヨーロッパ以外の生産国)のワインコーナーから、品種名が書かれたワインを選ぶとスムーズ。
【ブレンド】
複数の品種をブレンドすることで味わいのバランスが取れていたり、奥深さが感じられる。
オールドワールド(ヨーロッパの生産国)に特に多く、ある程度の知識を持つことで楽しみがより深まる。
大まかな違いをつかめましたでしょうか?^^
単一品種とブレンドワイン、それぞれに魅力がありますよね!
このような基礎知識を持った上でラベルやワインの情報をみてみると、ワインへの向き合い方が一歩進むはずです。
少しの知識でワインの楽しみ方が深まりますよね♪
引き続き、ワインの基本を一緒に学んでいきましょう!
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この記事を書いた人
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個人でワイン講師やオンラインショップ、ワイン通信講座など、ワイン事業を行っています。
「正しく」より「楽しく」ワインを飲める人を増やしたい。そんな想いで日々活動しています。
Instagram:@hiromi_wine
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